「特定活動の指定書ってなに?」「どんなことが書かれているの?」この記事は、会社で人事を担当していても指定書を見る機会がこれまであまりなく、「作業書の見本が見たい」という方に向けて書かれています。

特定活動は就労の内容が多岐にわたるため指定書ごとに詳細な記載がされています。会社にとっては1人の労働者としてフレキシブルな就労条件で働いて欲しいものですが、指定書に記載された内容で就労が行われていない場合は違法労働となり、人事部としてしっかりとその記載内容を確認する必要があるのです。

将来的に外国人労働者が増加し、特定活動が多様化していく中で、指定書の活動内容もこれまで以上に様々な記載がされていくことが予想されます。はじめて特定活動の指定書を見る人にとっては、

  • 就労内容と指定書の記載内容はあっているのか?
  • 申請の際にどこに相談すればいいのかわからずに手続きが遅れてしまう

といったケースも少なくありません。今回は特定活動の指定書の申請方法や見本を紹介していくでぜひ参考にしてください。

まずは、特定活動の概要について確認していきましょう。

特定活動の指定書見本をみる前に…

ペンと書類

近年では、インバウンド需要の高まりなど就労の多様化が進展。訪日外国人旅行者が家電量販店などで買い物をする時にも各言語に対応できる外国人労働者が接客をしているのをよく目にするようになりました。

日本では若者労働者人口が減少しており、都市部においても労働力を確保するためにも外国人労働者に頼らざるを得ないのが現状です。そのような状況の中で、法務大臣による決定によって在留資格である特定活動を設定することができるようになりました。

また、2019年5月30日には出入国管理法に基づく告示が改正され、コンビニなどの飲食業や工場などの製造業も特定活動として認められるようになりました。これは日本国内の大学、大学院を卒業した外国人に限定されたものですが、労働力不足が社会的課題として顕在化している現状においては、非常に重要な取り組みであるであるといえます。

特定活動の指定書への記載事項も今後は多様化する事が予想され、外国人労働者の就労を担当する部署に所属している場合には日頃からこまめな学習を心がけていきましょう、

特定活動とは?

花屋の外国人

外国人の労働の全てに対して在留資格を設けることは難しく、在留資格に該当しない活動を「特定活動」と呼んでいます。

特定活動は「法務大臣が個々の外国人について特に指定する活動」と定義され、「法定特定特定活動」「告示特定活動」「告知外特定活動」の3種類存在します。

  1. 「法定特定特定活動」:入管法で認められており、上陸審査の時に特定活動を付与
  2. 「告示特定活動」:告示で認められており、上陸審査の時に特定活動を付与。ワーキングホリデーやインターンシップ、サマ ージョブなど、特定活動にも40種類以上の活動が規定されています。
  3. 「告知外特定活動」:入管法や告示で認められておらず、下記の場合には告知外特定活動に該当

・大学や専門学校などを卒業後、就職先が決まらない留学生の就職活動期間

・在留資格更新が許可されず出国まで準備を行う期間

・親を外国から呼び寄せた場合

・人道的な配慮が必要である場合

また告知外特定活動は日本への上陸・在留を認められていますが、原則的に就労が禁じられています。

特定活動を申請するには

「在留資格認定証明書交付申請書」を地方出入国在留管理官署の窓口に提出する必要があります。入国以前に交付を受けられるように事前に提出する事が望ましく、提出からおよそ1ヶ月〜3ヶ月で申請が許可されます。

また、 日本国内の大学に在籍し、大学を卒業後に転職活動を行う際には「在留資格変更許可申請書」を地方出入国在留管理官署の窓口に提出し、在留資格「特定活動」への変更申請を行う事も可能です。

特定活動の申請について

パソコンをいじる外国人

申請方法

「在留資格認定証明書交付申請書」へ必要事項を記入し添付書類を添えて、地方出入国在留管理官署の窓口に提出します。

必要添付書類

  • 在留資格認定証明書交付申請書×1
  •  写真(縦4cm×横3cm)×1
  • 返信用封筒    ※定形封筒に宛先を書いて、404円分の切手(簡易書留用)を貼付×1
  • 身分証明書

インターンシップの場合

申請人の在学証明書が必要です。

日本国内の大学を卒業して特定活動を希望する場合

労働条件を明記した書類や雇用理由書、学歴証明書、日本語能力証明文書、勤務先の事業内容を確認できる資料が必要です。

提出者

  • 入国を希望する本人
  • 外国人受け入れ機関の職員
  • 法務省令で規定された代理人
  • 地方出入国在留管理局長が認めた外国人受け入れ公益法人職員
  • 地方出入国在留管理局長に届け出ている弁護士、行政書士
  • 申請者本人の法定代理人

特定活動の指定書って?

特定活動の指定書は在留カードともに発行され、パスポートに添付されています。特定活動によって在留が許可された場合に指定書は交付されるので、必ず指定書に規定された活動を確認し、その内容に沿った活動を行わさせるようにしましょう。

指定書に記載された活動以外の活動を行ってしまうと違法労働となってしまうので、注意が必要です。

特定活動の指定書見本はこれだ!

特定活動の指定書については普段あまり目にするものではないので、どのような内容が記載されているのか知らない人も多いかと思います。指定書の見本を作成しましたので、ぜひ参考にしてみてください。

早速、見本をチェック

留学生の就職活動の場合は、在留状況に問題ないと判断され、学校からの推薦があると6ヶ月の特定活動が認められます。在留期間の更新が1度だけ付与されるので、最大1年間は就職活動のための在留が可能となります。2年目には地方公共団体が実施する適合就職支援事業に参加し、就職活動やインターンシップを行う場合には1年目と同様に特定活動が認められる制度が設けられています。

「高度専門職1号」に関しては在留資格・特定活動が付与されている外国人労働者の中でも「学歴・職歴・年収」などの各基準の合計が70点以上となる場合に許可される在留資格です。特定活動の活動内容から高度専門職で規定された活動に変更されるため在留資格変更許可申請が必要となります。

特定活動の指定書見本での注意点

最近では職務内容も多様化し、フレキシブルな業務をこなせる人材を求める企業が少なくありません。しかし、特定活動の指定書に記載された内容以外の就労は認められておらず、外国人労働者に対しての業務命令は指定書に記載された内容に沿ったものでなくてはなりません。

また、「高度専門職1号」への在留資格変更許可申請など、新たな在留資格を取得できるまでの期間に就労することも認められていないので、「前から日本で働いているし大丈夫だろう」という認識は改める必要があります。

このように特定活動には様々な規定が存在します。今回紹介した見本以外にも様々な記載が就労内容ごとに存在するので、不明点がある場合には地方出入国在留管理局への確認を行いましょう。

特定活動の指定書への記載内容は多様化する?

外国人男性の笑顔

今回は、「留学生の就職活動」「高度専門職1号」の指定書について見本をご紹介しました。2018年には外国人労働者数は146万人に達するなど、企業にとっても受け入れ態勢を強化する必要があると言え、将来的には多くの外国人労働者が日本に訪れ、特定活動も多岐に渡る事が予想されます。

企業にとってはこれまでとは異なる社内制度が必要となり、コミュニケーションの面でも負担が大きくなることでしょう。一方で、労働力が確保でき、積極的な事業創出を行えるといった観点から外国人労働者の増加が地方創生を担うとして、大きな期待も寄せられています。

外国人労働者を雇用する際には指定書の記載内容を必ず確認することを忘れずに。