日本に1番近い国、韓国。古くから互いの人々やモノが行き来し交流を深めてきました。

近年では、特に若い年齢層での留学、就職が互いの国で増えており、韓国で日本人を、日本で韓国人を見る事が昔以上に当たり前になってきました。日本においては、外国人留学生の中でも、韓国人留学生がかなり多く在留しており、アルバイトや正社員としての就職に意欲的な学生も多くなっているのが現状です。

そこで今回は、外国人留学生を雇うメリットとは。さらに、その中でも韓国人留学生を雇うメリットについて、具体的に紹介していきます。

韓国人留学生は増えている?

韓国人 カップル

多くの外国人が日本に来るようになった現在でも、街のどこかしこで韓国人に会うことはよくあります。さらにコンビニのレジや飲食店でも韓国人は多く働いている印象ですが、実際にその数は増えているのでしょうか。

データでみると…

「韓国人」というくくりで見ると、2018年の時点で200万人いる在留外国人のうちのおよそ20%を占め、総勢約45万人の在留韓国人が日本にいるとされています。韓国人は依然として割合的に多い数値で推移していますが、韓国人留学生の数は2000年まで増加、そのあとは1万5千人前後でほぼ一定です。

2000年においては、1万5千人でも日本における留学生の20%を占めていましたが、中国、ベトナム、ネパールからの留学生が2000年以降に急増。2018年には1万7千人いても全体の約6%にまで落ち込みました。

まとめると、2000年以降、韓国人留学生の数は増えておらず、他国の留学生が急増したことによって、留学生全体での割合が低くなった。ということです。

こんな分野が得意…?

IT部門

日本以上に学歴社会である韓国では、受験戦争に勝つために日夜ストイックな教育が施されています。総じて知識レベルが高い傾向にあるので、単純なアルバイトにとどまらず、技術職に就くなど、正社員として働く韓国人も多くなってきました。

世界的にみても韓国のIT企業は優秀で、Apple製品を追い越そうと日進月歩しているので、最近では特にIT分野での活躍が期待されています。

ただ、実際に日本で働いている韓国人は、韓国料理屋さんや韓国物産店での勤務が多く、年齢層も高い傾向にあります。理由としては、距離的に近い日本ではなく欧米をはじめとする英語圏への留学、就職が増えていて、若者がそちらに流入しているからです。

外国人留学生を雇うメリットとは

留学生

ここまで、日本にいる外国人のなかでも「韓国人」にのみスポットをあててきましたが、改めて「在留外国人」という観点でみていきます。2018年時点で、日本にいる外国人の数は200万人を超え、1県あたりの総人口を超える数にもなっています。

少子高齢化が急速に進んでいる日本において、外国人雇用は今後も死活問題となってくるでしょう。ここでは、外国人採用のなかでも、特に「外国人留学生」を雇うメリットについて紹介します。

就労意欲が高い

留学する、ということはそれなりに両親が経済的に余裕のある家庭ではありますが、自国にいるわけでは無いので、さまざまな制約もあり家族のために何とか成果を出して勉強、そのために働かねば、という留学生が多いのが現状です。

もちろん、自国で働くこともできるのですが、あえて日本に来ているのは労働単価が高いからという理由であることが大半です。自分の生活はもとより、勉強を経たのちに日本において就職したいという気持ちをもった学生も多く、就労意欲は総じて高くなっています。

同世代の日本人の若者の就労意欲が相対的にひくいのは、両親や国からの保護があるからだと言えます。お金が無くなれば実家に帰ると生活費を払わなくても済みますし、借金をおっても自己破産すれば支払いの責任は一切なくなります。

自国だとこのように制度が整っている国もありますが、自国を離れ勉強しに、また、働きに来ている留学生はまさに「背水の陣」で戦っているともいえます。

若いパワーが加わる

国によっては若者ではなく、国内で仕事がなくなった労働者が家族ともども日本に流入してくるというケースも珍しくないですが、留学生ともなると、就学目的の若者が大半になります。

当たり前のことではありますが、「若い」というだけでメリットが2つあって

  • 体が丈夫である
  • できる仕事や可能性が広い

ということが言えます。血気盛んな若者の留学生を雇うことで大きな労働力のプラスになります。

また、単純労働だけではなく管理などの知的労働のプラスになる可能性もあります。さきほど述べたように学習レベルの高さで有名な韓国で育ったという経緯から様々な種類の仕事で活躍が期待できます。

外国人客に対応できる

国の調査においても、海外から日本に旅行に訪れる外国人の数はここ数年伸び続けており、いわゆるインバウンド事業は成長産業といわれています。なにか外国人に直結するサービスだけでなく、その周りの日常的なサービスを外国人が利用する機会もおおくなっているため、今後日本において幅広い分野で海外からの外国人観光客に接客していく必要があります。

そこで重要な役割を担ってくるのが外国人留学生です。日本語のみでなく、英語、中国語話者も多く日本に住んでいるため、コンビニや飲食店でも採用が急増しています。

この訪日観光客の増大によって、日本人の労働者以上に報酬の高い外国人というのも現れるようになりました。そのことが、更に外国人留学生や労働者を日本に呼ぶ、という動きに繋がっています。

韓国人留学生を雇うメリット

韓国 女性

外国人留学生を雇うメリットはたくさんありますが、そのなかでも韓国人留学生は、日本企業にとって特にメリットが大きいです。なぜなら、韓国人は意思疎通を図りやすいからです。

いまや全世界的に共通言語となっている英語ですが、欧米諸国だけでなく広く使われているというのは、他の言語も英語に近しいものが多いという理由があるからです。例えば、スペイン語は発音や文字のつづり方も含めて、英語の兄弟のような関係にあることから、スペイン語を話す人は英語学習に対してとてもハードルが低いということが広く知られています。

同様に、韓国語と日本語も兄弟のような関係にあります。文字は明らかに異なりますが、意味や発音に関しては、とても似通っている部分が多く、初等教育のみで日本語を話せるようになっている韓国人がとても多いのは、そういったことが理由です。

働く、ということになると、日本人同士でもコミュニケーションをとることは難しく、重要な事です。文化や習慣が違う他国の従業員だからこそ、日本人以上に意思疎通を取って思いを共有することが肝要ですが、その障壁となるのが「言語」です。

その点、日本語に一番近い韓国語を話すということと、文化的にも似通っている韓国人の活躍の場は広くあります。

韓国人留学生を雇うには

韓国人留学生だけでなく外国人留学生を雇うには、「資格外活動許可」が必須となります。留学生の第一の目的は「勉強」なので、アルバイトは勉強するという資格の外にあるからです。

入国の際に許可が下りていない場合には、入国管理局に申請しましょう。また、入社、退社の際にはハローワークへの届け出も合わせて必須になっています。これを怠ると不法就労と見なされるので特に注意が必要です。

外国人求人媒体もある

Guidableホームページ

外国人留学生を雇う一番確実な方法は、学校に問い合わせて求人情報を共有してもらうことです。学校スタッフは、自国語を話せるので留学生にとって大きな存在で相談事もよくする場合が多いからです。

サイトによってメリット、掲載料が変わってきますので、注意しながら外国人採用に踏み切りましょう。

韓国人留学生の雇用についてはバッチリですか?

韓国

外国人留学生を採用するメリットはたくさんあります。また、政府としても規制を緩くしつつあるので今後はより一層簡単に採用できるようになってきます。

日本の若者だけに頼らず、若くてやる気のある外国人留学生を採用していきましょう。