2018年12月時点、永住者の国籍別割合で最も多かったのは「中国」で全体の約34%を占めています。これはおよそ26万人の中国人が日本に住んでいることを表します。2番目に多い「フィリピン」はおよそ13万人しかいないことを踏まえると、中国人の数が圧倒的に多いことが分かるでしょう。
中国人として日本は収入面や衛生面など魅力に感じることがたくさんあります。2019年版の国民幸福度ランキングでは中国が93位であったのに対して日本は58位です。距離も近いことから日本での暮らしに憧れ永住権を得ようとしている中国人が年々増えています。
本記事ではそんな中国人が日本で永住権を得る方法、永住権を持つ中国人を雇用する方法やメリットを説明します。
目次
中国人に日本の永住権は人気なのか?

日本での生活に憧れを抱いて永住権を得ようとする中国人は多くいます。
中国人の平均月収は約15万円と言われており、日本の半分以下の水準となっております。また、中国では衛生面の課題が大きく、小さな子どもを持つ中国人はスーパーで食品を購入する時にでも気を張って買い物をしている現状です。そういった生活的な面の他にも、アニメなどの日本独自の文化に惹かれて日本での永住権を取得している方も多くいます。
多面的な理由から中国人に日本の永住権が人気となっている現状ですが、それでは中国人が実際に日本の永住権を得るためにはどのような手続きが必要なのでしょうか?要件や書類などの具体的な内容も踏まえてご説明します。
永住権を得るための要件ってなに?
法務省では挙げられている要件は以下3つ。日本の永住権を得ている外国人は以下要件を満たしていることになります。それぞれ簡潔に説明すると以下のような内容です。
➀素行が善良であること
⇨法律を守り、他の人に迷惑になるようなことをしていない。
②独立の生計を営むに足りる資産又は技能を有すること
⇨資産やスキルを踏まえて、将来安定した生活を送ることが見込める。
③その者の永住が日本国の利益に合すると認められること
⇨原則として10年以上日本に住んでいて、そのうち5年は居住資格をもって在留している(※在留期間については条件次第で特例もあり)。罰金刑や懲役刑などを受けてなく、公的義務もしっかり果たしている。持っている在留資格について,「出入国管理」及び「難民認定法施行規則別表第2」に規定されている最長の在留期間を在留している。公衆衛生的に有害ではない。
以上が永住権を得るための「要件」になります。
申請に必要な書類って?

外国人が日本の永住権を取得する際は様々な書類が必要になりますが、特に中国人が日本での永住権を取得する為には以下の書類が必要になります。
- 中国の公証書表紙
- 中国の出生公証書
- 中国の出生医学証明
- 身元保証書
- 永住許可申請書1枚目
- 永住許可申請書2枚目
- 永住許可申請理由書
- 親族表
- 履歴書
これらの書類を全て提出して審査された上で、永住権が取得できます。特に「永住許可申請理由書」については審査が厳しく、人によっては何年も前から準備をして提出する方もいます。
これらの厳しい審査を通った後、晴れて永住権を獲得した在留外国人が改めて日本での仕事を探し始めるのです。
実際どれくらい許可されているの?

永住権の申請許可率は年々減少傾向です。2015年度では71%が申請許可されていたのに対して、2018年度では52%にまで下がっています。ただ、これはそもそもの「永住権の申請数」が増えていることもあり、数で言えば毎年およそ3万人の方が永住権の許可を得ているのです。
それに伴い、永住者の数はもちろん毎年増え続けています。2018年末では永住者の数はおよそ77万人になり、過去最高の数を記録しました。少子高齢化が進む日本で、外国人の雇用は変わらず捉えなければならない大きな課題であり、大きなトレンドであるといえるでしょう。
永住権をとると…?
他の在留資格と比較しても永住権を獲得することで得られるメリットはいくつか挙げられます。例えば、「在留期間が無期限になる」というメリットなど。これは働く外国人にとっても、外国人を雇う企業側としても長期的に一緒に仕事ができるというメリットになります。その他の在留資格では1年や3年などの在留期間の制限があるのです。
他にも、「就労制限がなくなる」というメリットも。永住権を得た外国人には様々な仕事をお任せすることができますし、本人としても職業の選択の自由が与えられることでより自発的かつ率先的に仕事に取り組むでしょう。日本で永住権を得てまで働こうとする外国人は、高い目標や夢を持って働いていることが多いです。
日本で永住権を得た中国人を雇うには?

永住権を持つ中国人を雇うメリットはたくさんあります。中国人は「大成したい」と考えている方が多く、仕事にも意欲的に取り組んでくれる方が多いです。人並みの成績では満足できない中国人として、仕事は人生において最も重視して取り組む事柄の一つになります。
また、中国人は日本人と比較しても友好的な人が多く、向こうもこちらに興味を持って接してくれるのでコミュニケーションが円滑に進みやすいです。
その他メリットや注意点についてもっと詳しく知りたいと思った方は、ぜひ下記のページもご覧ください。
それではそのような中国人を雇うにはどのような方法があるのか、ご紹介します。
外国人専門の求人サイトを利用する!
日本には外国人専門の求人サイトがいくつかあります。それらの求人サイトに登録することでより効率的かつ効果的に外国人、ないしは中国人の採用が実現できます。ここではいくつか外国人専門の求人サイトをご紹介します。
【NINJA|日本で働きたい外国人のための就職情報サイト】
求人情報以外にも、仕事の体験談や日本で仕事をする上でのコツなど様々なコンテンツがあります。多面的な目的で利用されるサイトなので、より多くの外国人ユーザーの流入が見込めるサイトです。
【Bridgers|アジアに特化した人材紹介サービス】
アジアに特化した求人なので、比較的日本に馴染みがある外国人とコンタクトを取ることができます。ユーザーは日本語能力がN2以上の方が8割を占めており、より即戦力となる外国人の採用を実現可能です。
【グローバル採用ナビ|外国人・グローバル人材の人材紹介・募集】
スキルが高く専門性がある外国人を採用したい企業に向けたサービスです。リクルーターが外国人の為、求職者の意図をより明確に反映した上での採用が実現できます。
Guidable Jobsにお任せください!

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また、ユーザーは「滞在資格」の登録が必須となっており、外国人が永住権を持っているかどうかを一目で確認することができます。連絡を取り合ってから滞在資格を確認して、その資格次第で面接をするかしないか判断して連絡…なんて手間を「Guidable Jobs」では省くことができます。
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また、サイトはユーザーが外国人であることを踏まえて英語での表記になっておりますが企業様の画面ではもちろん日本語での表記になっていますのでご安心下さい。
中国人永住者を採用した後に気を付けることは?
中国人永住者を採用した後も気を付けるべきことはいくつかあります。
中国人によっては絶対にしてはいけない文化的タブーも存在します。
そんなタブーについて纏めた資料は以下からダウンロードできます!
日本人が行う何気ない仕草やプレゼントも外国人には失礼に当たることも…是非一度チェックしてみてください!
中国人の永住権について掴めましたか?

少子高齢化が進む日本で、労働力を確保する為に「外国人雇用」を積極的に行い始めている企業は増えています。在留外国人を採用する上で、国内で最も人数が多い「中国人」の雇用は捉えるべきトレンドの1つです。
中国人の採用をする上で、そもそも中国人がどのような手続きを踏まえて日本にいるのか理解しておくことは重要です。手続き内容を把握しておくことで、雇用する上で手続き的に問題が無いかの確認がスムーズに行えます。その他書類の内容を通して日本で働く決意の確認などもできるでしょう。
また、雇用をする上では的確な採用活動も重要になってきます。専門サイト等を利用しつつ、より効率的かつ効果的な外国人採用を実現しましょう。