近年はグローバル化にともない、何をするにも外国人とのコミュニケーションが不可欠になってきました。英語がネイティブのように話せる人材は貴重で、とくに「この人に任せておけば安心!」といえる海外出身の方が会社には必要です。

そこで最近日本に多く訪れている人材として、インド人があげられます。数学的な能力をよく取りざたされるインド人ですが、彼らは会社にどんなメリットをもたらしてくれるのでしょうか。

インド人は小さい頃から英語が話せる?

日本のグローバル化が進む現在、「国際的な交渉を任せる外国人を雇いたい」という需要は高まるばかり。
大企業でなくとも、「日本に旅行に来ている外国人にもっと商品をアピールしたい」「自社の製品の良さを知ってほしい」という方も多いのではないでしょうか。

そこでインド出身の方を雇うとなった場合、彼らはどのような能力を発揮してくれるのでしょうか。

まずは、インドの文化や情勢などをみてみましょう。

まずはインドを知りましょう

人口、言語面では?

インドはアジア中南部にあり、2022年には人口で世界第1位(14億2800万人以上)になりました。インドでは「カースト」という身分制度があり、それが撤廃された現在でも人々の意識には根強く身分の感覚が残っており、インド文化に強く影響しています。

近代でいうと、インドは20世紀初頭までイギリスの支配下にありました。
インド人は基本的には「ヒンディー語」という独自言語が公用語ですが、広く人口の多いインドではその他にも現地語が数多く存在しています。

イギリスの支配下にある以上、議会など公の場では英語が長く用いられており、インド全域に伝わる言語が存在しないという背景も関係して、国民にはその時代に英語が広く浸透していきました。

英語は政府が定める準公用語になっており、2022年には国民の約14%のひとが英語を使用できるという統計もあるようです。

英語の世界ランキング2023年版では、日本は87位(低い)に位置していますが、インドは60位(普通)となっています。

 

高い数学の力

数学に関して、インドは学習進度が早く、若いころから計算する能力を開発するという国柄があります。

またインドでは高等教育レベルにおいて、競争試験重視の教育システムが採用されています。そのため学生は数学などの科目で優秀な成績を収めようと努力し、名門校の入学試験で好成績を収めるという文化が根づいています。このような日本の受験と似たシステムが、試生徒が強い数学的能力を身につける動機づけとなっているようです。

インドは国際数学オリンピック(IMO)などの国際的な数学大会で好成績を収めていることでも世界的に有名です。このような大会での成功は、高度な数学の基礎がしっかりしていることの指標となることが多いといわれています。

インド人の英語教育とは?

インドの英語教育には複雑な歴史があり、国の教育システムにおいて重要な役割を果たしています。
ここではインドの英語教育に関するポイントを絞って、紹介したいと思います。

歴史的な背景

インドの英語教育のルーツはイギリスが英語教育を行う学校や大学を設立した植民地時代にあります。英語は権威ある教育機関で教授法として使用され、社会的流動性の向上や、よりいい機会へのアクセスと結びつきました。

公用語というより、公的な言葉

ヒンディー語がインド政府の公用語である一方、英語は公的・行政的な目的で広く使われつづけています。つまり競争試験や高等教育コースの多くは英語で実施されるため、学業や仕事での成功には英語の能力が不可欠なのです。

授業はどちらの言語?

都市部やエリート教育機関では、英語がおもな教育媒体です。
しかし農村部や公立学校では、初等教育レベルでは地域言語が使用されることが多く、英語はカリキュラムの後半に導入されます。

バイリンガル教育

インドでは生徒の母語の習熟度を維持しつつ、英語での指導も行うことを目的としたバイリンガル教育を重視する教育的取り組みもあります。このアプローチは、文化や言語の多様性を維持するための方法と考えられているようです。

 

インド人の英語はなまりがあるの?

インド人の英語には独特の訛りがある、これは事実です。
一般にどのような訛りがあるかというと、thの発音がカタカナで書くとタチツテトの音に近くなってthreeは「ツリー」と発音したり、rを巻き舌ではなくルとはっきりと発音するためcarが「カル」という発音に近くなったりします。

これは一例で、ほかにも独特の訛りが存在し、日本人的には少し聞き取りづらい場面もあります。
そうなると、たとえばインド人を雇って外国企業との交渉に一役買ってもらいたいが彼の英語が伝わるか不安・・・のように、その英語がほかの人に伝わるか疑問に思えるかもしれません。

ただ、この訛りはあまり問題ではありません! 英語は世界の標準語となっており、アメリカやイギリスだけでなく、アジア、アフリカ、ラテンアメリカ、オセアニアと世界中に話す人がいます。

そのすべての英語に、たとえば日本人なら日本人特有の訛りがあります。
日本人はきれいな英語に触れることが多いですが、英語に慣れ親しんだ人は聞こえる英語が多少崩れていたり、自分と違っていても対して気にしません。

インド人の英語訛りについては不安に思う必要はないでしょう。

日本に住むインド人はどのくらいいるの?

法務省の在留外国人統計によれば、2023年6月末時点で、在日インド人は43,886人です。

在留資格では家族滞在が10,642人でもっとも多く、技人国がつづき10,104人、永住者が8,318人となっています。特定活動などでは、1,398人程度で東南アジア諸国から日本に来ている人よりはだいぶ少ない印象です。
このような在留資格ごとの人数をみると、日本国内にいるインド人は比較的高い教育を受けている方が多く、英語能力も高いレベルであることが予想できます。

インド人の英語力について理解が深まりましたか?

国際的になっていく社会では、世界でもっとも人口が多いインドから日本に移り住んだ方と関わることも多くなります。
もし英語が堪能な方を雇いたいという場合には、ぜひお声がけください!