現在、外国人留学生の数は年々増えており、また日本政府も国策として外国人留学生をどんどん増やしているのが現状です。

2020年現在、外国人留学生は298,980人を数えます。その数は年々数万人単位で増加しています。グローバル化進む今、職場に外国の文化を知る人を存在させておくことは急務です。本記事では外国人留学生を採用することのメリットと注意すべき点を紹介します。

外国人留学生の採用:メリットとは

留学生

現在、外国人留学生の数は年々増えており、また日本政府も国策として外国人留学生をどんどん増やしています。それに伴って外国人留学生を採用する企業も増えており、その勢いは今の日本のトレンドと言っていいでしょう。

外国人留学生を採用するメリットは、現地の言葉を話せる人が増えること、だけではありません。それでは、外国人留学生を採用すべきである理由を見ていきましょう。

語学力でよりグローバルに

日本に来る外国人留学生はアジア出身の方が93.4%で、ヨーロッパやアメリカから来ている人はわずか4.5%と、ほとんどがアジア出身の方々になります。その中でも中国出身の方が38.4%で、ベトナム出身の方が24.2%となり、大多数がこの二カ国出身と言えるのです。

よって、外国人留学生の採用となると、基本的にはこの二カ国の方を採用するということになるでしょう。ただ外国人留学生は何も現地の中国語やベトナム語を話せるというだけではありません。

日本語という比較的難解な言語を学び、そして留学しに来る彼らは現地の言葉以外にもいくつもの言語を習得していることがほとんど。中でも中国人留学生は中国語と英語の親和性が高く習得率が高いため、こと日本に来ている中国人留学生においては日本語中国語英語の3ヶ国語を話せる場合が非常に多いです。

英語圏と中国語圏を網羅することができれば、日本と接することのある大多数の人間とのコミュニケーションに困ることはないでしょう。外国人留学生を1人採用するだけでほとんどのコミュニケーション問題が解決するということは圧倒的な採用のメリットと言えます。

マルチな才能を活かしてくれる

マルチな才能を生かす子供

日本の留学制度では、一般的には高校→大学と学生をしている過程のどこかで一年ほど留学するというパターンがほとんどです。この場合留学生は他の学生と同じような経験をしていることになりますが、日本に来る外国人留学生はこの限りではありません。

例えば、高校や大学にあたる過程を経て、就職し、そしてそこから日本に留学している方は非常に多く見られます。

日本では国の支援を借りて経験を積むために留学をするという側面が強いですが、海外ではもう少しカジュアルに、留学資金を一旦就職し自分で働いて稼いで、そして留学というパターンが多いです。その背景には現地の再就職が容易に可能な文化もあります。

また、留学というアグレッシブな選択をする方は一般的に行動力の塊です。現地の学校で在学中に様々なインターンを経験している方も非常に多く、インターンで何かしらの問題意識が芽生え、何かしらの目的意識を持って日本に留学しに来る場合も非常に多いといえるでしょう。高いモチベーションと経験、スキルを持った留学生は語学だけではない様々なスキルをーーそれによる利益をーーもたらしてくれます。

日本人とは違う発想で全体の創造力UP

外国人留学生の採用は、海外への進出を考えている企業の場合は非常に大きなアドバンテージになります。外国人留学生で一番多いのは中国人ですが、中国には議論において「正確さはあまり求めずに、その話の面白さ(=影響力)を重視する」文化があります。つまり中国人は思いついたことをそのまま言えてしまうという特徴があるのです。

その風通しのよい思考と、母国の立場にも立てる発想で、外国人留学生は新たな発想を持ち出してくる(当人からすれば当然の発想として)ことがしばしばあります。

例えば、海外出店している日本の弁当屋での事例では、中国出身の従業員が「のり弁は中国人的に面白いと思う」と話したことがきっかけで、小さな店舗でも中国語の表示を徹底しました。すると現地で暮らす中国人や、そこに来た観光客などからの売り上げが増大したということがあります。

日本人が感知できない需要の存在を、外国出身の従業員が発掘した良い事例でしょう。

外国人留学生の採用:ここが注意点

外国人採用 ポイント

外国人留学生と我々とでは育ってきた環境が異なるので常識も異なります。それにより、お互いに文化の違いからくる考え方の違いを理解できずにすれ違う、ということも少なくありません。

また、外国人留学生が日本で就労する場合には日本人の場合とは異なる手続きがあるので、それも留意しておきましょう。ともに、採用の際に企業側が知っているだけで大部分は防げるトラブルなので、外国人留学生の力を活かすために是非とも頭の中に入れておいてください。

在留資格やビザの確認は必ず行いましょう

外国人留学生のビザは「留学ビザ」になっています。そこから就業をしようと思うならば、ビザを留学ビザから就労ビザに変更することが必要です。ビザの変更のためには【在留資格変更許可申請書】を出入国在留管理庁に提出するという手続きを踏む必要があるのですが、ここで審査があります。

本人が留学中である場合身分に関しては問題ないですが、外国人留学生が学んだことと企業の業種があっているかという審査です。学んだことと企業との関係を調査するので、企業側も調査されることになります。

結果が出るまでの期間は2週間から半年と状況によって大きな幅が出るので、余裕を持って臨みましょう。

面接時の質問に注意しましょう

外国人採用の候補

外国人留学生の例として再び中国人を例に出します。育つ環境が変わると常識も変わるので、面接の時にそのこと留意する必要があるでしょう。日本人は面接の時、嘘をつこうとしている人は除きますが基本的には自分の功績に対して謙虚に、嘘となることが決してないように小さく語る傾向があります。その前提でいると中国人と面接をする時にお互い悪気がなくとも齟齬が起こる可能性高いです。

先ほども言いましたが中国人は「正確さはあまり求めずに、その話の面白さ(=影響力)を重視する」文化があります。それは面接の時も同様で、自分の功績や経験について自然に大げさに話す傾向があります。しかしこれはデメリットではありません。留学生たちに悪気があるわけではないので、そういうものだと思って割り引いて考え、採用をする必要があるでしょう。

外国人留学生の採用:サービスを活用していこう

外国人グループ

近年外国人留学生の採用の需要というものはどんどん増しています。その要因は様々なスキルを持った人が多いという点や、他には日本人の労働者が不足しているため外国人留学生の採用を国が推進しているという点などです。

それに伴って、外国人留学生の採用を円滑に行うためのサービスが開発されて、そのようなサイトが多く存在しています。円滑な採用に向けて、様々なツールを利用していきましょう。

専門の求人サービスやセミナーは意外と多い

外国人留学生の採用が可能なサービスは多く存在します。公的機関を紹介しますと、東京・名古屋・大阪・福岡にそれぞれ外国人雇用サービスセンターがあり、ここではただ求人をというだけではなく外国人が応募しやすくなるような求人用の書き方等の案内も利用可能です。

また、留学生就職支援ネットワーク(https://ajinzai-sc.jp)では、このネットワークに加盟している大学の留学生に対し、無料で求人情報を掲出することが可能です。

難しい手続きは代行サービスへ

ビザなどの外国人留学生の採用に伴う特有の手続きは煩雑で外国人留学生採用の障壁になります。しかし、この手続きにも代行サービスがあるのです。オススメはWEDOFYというサイトで、最新の入管法に関する知識と豊富な経験にもとづき、迅速・的確に申請書類を作成してくれるというもの。

WEDOFYは一度依頼すると、ビザ申請の専門のスタッフが書類作成から申請から何から何まで自動で行ってくれます。つまり、手続き面だけで言えばほぼ日本人と同様、なんならより簡単になってしまうのです。

外国人留学生についてつかめましたか?

外国人留学生女

いくつかのポイントを押さえてしまえばモチベーションの高い外国人留学生の採用は企業にとって多くのメリットをもたらしてくれます。

また、日本の国策として外国人を増やそうとしているため、ここで今、このタイミングで外国人留学生の採用ができないとグローバル化の波に乗り遅れてしまうでしょう。難しい事ではありません、外国人留学生をあなたの会社にも。